ご老人がご老人の世話を焼いている。ご老人がご老人に物を作って売ってせっせと小遣い稼ぎ

年金の交換会か。
たまに考えることだ。

 

私はまんじゅうの加工所に週1回だがバイトに行っている。
そこでは平均年齢70歳くらいの女性達が働いている。最高齢は85歳以上くらいなのではなかろうか。いわゆる”おばあちゃん”が働いている。

まんじゅうやつきもち、ゆでもちなど昔ながらの餡子のお菓子を主に生産している。出荷先は大分市内のスーパートのトキハインダストリー各店と市内の道の駅やスーパーなどだ。
そこで大体どのもちも、まんじゅうも100円くらいの値段で販売を行っている。たまに直接大量注文が入るらしい。出荷しているスーパーは結構ご高齢の老人が多いスーパー。
こういった加工所で若い人は少ない。朝も2時半くらいから始まるのでしんどいし、そもそも田舎に若い人は少ない。そして作ったまんじゅうなど食べるのは主にお年寄りや年配の方だ。若い人も食べるけどそんな大量に食べたりはしないだろう。お年寄りが懐かしんで食べたり、孫や親戚に配るという感じだろうか。
朝からせっせとご老人達が作っているまんじゅうは、ご老人に買われて行く。
年金で買って、その年金がまたそのご老人のバイト代となる。
高齢者世代間での交換会が毎日行われているようで見ていて面白い。

これはまんじゅうに限らず、直売所の野菜などでも思うところだ。

まぁ、野菜の方がいろんな年齢の人が買うと思うしそういうわけではないと思うが、この老人が多い社会では結局そういう交換会は頻繁に行われていると思う。
安くて美味しい物を求めてご老人は群がる。
基本的にご老人は安くて美味しい物が欲しい。結局のところ安けりゃなんでもいいのだ。
服も、食品も、物も、なんでも。
それは老人の会話を聞いていればすぐわかる。
すぐになんでも安くていい物がどこにあるという話題に発展するからだ。

聞いていて惨めになる。皆さんが高級な年金を受けっとっているとも思わないしそれはわからないし、本当に切羽詰まっている人かもしれない。でも、なんでも安価なものってどうなんだろう??その品物が安い理由とか考えたことあるんだろうか。
ただ、安いものだって非常にいいし、私も買う。だってやっぱりなんだかんだ言っても安いものがいい時はある。でもその使い方や理由を考えてから買ったほうがいいのでは??という話だ。

なんでもかんでも安いものって??という疑問をもったという話だ。
安くていい物を求める老人。高くていい物を求める若い人。

 


 

引き売りにいった話。

私は去年の冬、大分市内のおしゃれ商店街のおしゃれ雑貨屋の前で有機無農薬野菜を売らせてもらったことがある。

その時の話だが、基本的に有機無農薬野菜にご老人は見向きもしない。

同じ並びの100メートルくらい先に八百屋さんがあって、そこには安くて見栄えのいい野菜が売られている。ご老人は私の見た目もあまり良くなく、高い野菜には通ってなんか一言コメントして通り過ぎていくだけだ。手には他の店で買った野菜をぶら下げながら。
大体通りかかると、

きれいね~あらま~いいわね~

と少しだけ手に取る。そして値段を聞くと、

あらま!たかいわね~

と言って品物を置いてまた来るわ~といって去っていく。まぁ次は絶対にこない。
いくら勧めても買うそぶりは見せない。有機無農薬野菜なので味にも品質にも自信があったが、どうしても見た目がスーパーの野菜とは劣ってしまう。
ご老人にとって私の野菜がどれだけ美味しいかよりも綺麗で安い野菜を求めているから割高できれいではない有機無農薬野菜は必要ないのだ。

しかし、現役子育て世代やその少し上の世代の人には非常に好評だった。有機無農薬で、味も濃い。そしてなにより生産者が直接販売していることで、どうやってこの大分市の商店街にやってきたのかのストーリーも話せるし、手のかけ方もゆっくり話すことができた。それに納得してそして買ってくれる。いい物は高い。当たり前のことを少しでもわかってくれているのだともう。

年代の違いなのもわかるし、万人に受ける商品というのは本当に難しい。でも、良くて安心、安全な物がそんな安価なのだろうか??
まぁ、そんなこと深く考えたことはないんだろうな。
安い物、高いもの、値段にはそれなりの理由が有る。

自分が野菜づくりや自分で商売をした中で体験しわかったことだ。安いものを買うなとか非買運動をしているのではなく理由を考えて買いたいなと思う。

ちなみにミニトマト農家していた時、もちろん農薬も散布したし、化学肥料も使った。いわゆる”普通のトマト”を作った。

ご老人達がよろこぶ、安くて見栄えのいいトマトだ。

普通のトマトだって必要なのだ。全部が高価なトマトだったら、値段が高すぎて外食もできないし、弁当も食べられないし、スーパーで買うこともできない。安いものは安いもので必要なのだ。それもわかる。

私の体験はあくまでも大分県という小さい世界の中での意見ので、もちろん場所が変われば考え方も変わってくるし、いろんな人がいるからここに書いていることは全員に言えるとか全く思っていないし、みんなこんな意見とも全く思っていない。ただ私個人が体験したことだけなので偏った意見になっていると思うが、まぁこんなこと言う人もいるんだなぁと思う程度で読んでいただければありがたい。

まんじゅうもご老人にとってはお手軽な値段で昔懐かしい味がたくさん食べられて最高だろう。

まぁなんにせよ、需要と供給が成り立っているから別に私がどうこう言う問題でもないが面白いなぁ、と思ったので記事にしてみたところだ。

毎週火曜日、私はまんじゅう加工所へ、ご老人の年金のおこぼれのバイト代をもらいに行っている。



 

作成者: Haru

シングル百姓。 農業を初めて6年目、猟師見習い中。大分県竹田市の消滅集落で一軒家を借りてDIYリフォームし住んでいる。2人の娘、ネコ2匹と暮らしている。

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